EXHIBITIONS

小久保裕展

いのちの森へのいざない—色彩のポリフォニー

2018.02.10 - 03.25

小久保裕 千年の森(気根) 2014 作家蔵

小久保裕 千年の森(気根) 2014 作家蔵

小久保裕 森の二人 2010 作家蔵

小久保裕 森のロマネスク<コンク>  2009 作家蔵

 小山市立車屋美術館では30年ぶりとなる画家、小久保裕(こくぼ・ひろし)の個展が開催される。

 小久保は1949年生まれ。73年東京芸術大学大学院美術研究科を修了後、パリのエコール・デ・ボザールに留学しヨーロッパ美術の神髄と伝統に触れ研鑽を積む。長年、人間と自然の共生をテーマの中核としてきたなかで、この10余年は「いのちの源である森」を擬人化するアプローチにより、自然への愛着や畏敬の念を表現してきた。

 精緻で重厚なマチエールと、透明度の高い色層が絡みあいながら調和する小久保の作品には、半抽象的なモチーフが描かれ、隙のないコンポジションをつくり出している。

 本展では、独立美術展出品作を含む34点を一挙に紹介。森と人との交流をテーマにした、重厚な絵肌と豊かな色彩の油彩画を中心に展示し、小久保の画境を俯瞰するとともに今後の展開を探る。