EXHIBITIONS

書物工芸

—柳宗悦の蒐集と創造

2018.07.03 - 09.02

丹緑本 曽我物語 12冊 紙本墨摺淡彩 江戸時代前期

 人々が日常で用いる生活道具の美に着目し、濱田庄司や河井寛次郎らとともに「民藝」という新しい美の概念を提唱した思想家・柳宗悦。「書物」を工芸品の一分野として位置づけた柳は、日本民藝館のコレクションとして、室町〜江戸時代にかけての刊本や写本も蒐集した。

 本展はその中から、東洋の古典籍、室町~江戸時代の挿絵本と浄土教の聖教を軸に、海外の貴重本も交えて展示。また、染色家の芹沢銈介らの作品を表紙に採用するなど、柳が装幀に関わった造本も並べ、書物工芸の魅力に迫る。