EXHIBITIONS
Jiro Takamatsu & Robert Morris from the 1970's
高松次郎のドローイングシリーズ「こすり」と、ロバート・モリスの「Blind Time」で構成した、2人展が開催されている。
高松は1970年、そのキャリアのなかでも重要なシリーズ「影」「遠近法」「単体」を発表後、「こすり」を含む多くのドローイングを制作。「こすり」においては、紙に黒い幾何形態を描き、指などを使ってこすることで、純粋形態に破調やノイズが介在する画面をつくり出した。
いっぽうモリスは、73年よりドローイングシリーズ「Blind Time」に着手。「正攻法ではない表現方法もしくは表現しないという方法の中でドローイングの基本を見つける」をコンセプトとし、視覚を遮断した盲目の状態でドローイングを描く実験を行った。同シリーズは、視覚に依拠してきた西洋絵画史に対するモリスの挑戦であると同時に、外的な知覚情報が遮断された精神の働きに関する作家の関心を示している。
本展は、高松とモリスに共通する試みに着目。前期では高松の「こすり」のドローイング全6点とモリスの「Blind Time」3点を、後期では、モリスの70年代の作品3点に、80・90年代に制作された「Blind Time」シリーズを展示する。
高松は1970年、そのキャリアのなかでも重要なシリーズ「影」「遠近法」「単体」を発表後、「こすり」を含む多くのドローイングを制作。「こすり」においては、紙に黒い幾何形態を描き、指などを使ってこすることで、純粋形態に破調やノイズが介在する画面をつくり出した。
いっぽうモリスは、73年よりドローイングシリーズ「Blind Time」に着手。「正攻法ではない表現方法もしくは表現しないという方法の中でドローイングの基本を見つける」をコンセプトとし、視覚を遮断した盲目の状態でドローイングを描く実験を行った。同シリーズは、視覚に依拠してきた西洋絵画史に対するモリスの挑戦であると同時に、外的な知覚情報が遮断された精神の働きに関する作家の関心を示している。
本展は、高松とモリスに共通する試みに着目。前期では高松の「こすり」のドローイング全6点とモリスの「Blind Time」3点を、後期では、モリスの70年代の作品3点に、80・90年代に制作された「Blind Time」シリーズを展示する。