2024.11.27

「DESIGNTIDE TOKYO 2024」レポート。東京を中心としたデザインシーンの一端をつかむ

日本橋三井ホールで、デザインイベント「DESIGNTIDE TOKYO 2024」が12年ぶりにスタートした。会期は12月1日までの5日間。

文・撮影=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部)

会場風景より、Postalco Design Studio「When Clothing Learns from Skin」
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 東京・日本橋の日本橋三井ホールで、デザインイベント「DESIGNTIDE TOKYO 2024」が12年ぶりにスタートした。会期は12月1日まで。

 「DESIGNTIDE TOKYO 2024」は、現代社会におけるデザインの役割を再考し、新たな潮流を生み出すことを目的としたもので、2005年から12年までの毎秋、東京のデザインシーンを世界に発信するべく開催されてきた。

 運営メンバーを一新して開催されることとなった同イベントには、ディレクターにマックス・フレイザー(『dezeen』エディトリアルディレクター)、モニカ・ケムスロヴ(『Sight Unseen』共同創刊者)、ジル・シンガー(『Sight Unseen』共同創刊者)、スズキユウリ(サウンドアーティスト)、佐藤拓(PARCEL ディレクター)、秋本裕史(E&Y ディレクター)ら6名が名を連ねている。会場構成を担当するのは、若手建築家・板坂留五。「瞬くピント」をコンセプトに、美術家・吉野俊太郎の協力のもと構成されている。

会場風景より、倉本仁「Inflations」
会場風景より、柴田文江「molding」

 会場では国内外のデザインシーンで活躍するクリエイターら32組によるプロダクトやアイデアが数多く紹介されている。すでに販売開始されているものから、今後改良を重ねてリリースされるものなどが一堂に並んでおり、東京を中心としたデザインシーンの一端を掴むことができるだろう。

会場風景より、氷室友里「COLORWAVE」
会場風景より、辰野しずか「Moment」
会場風景より、Sohyun Yun「TONE Series: Korean Traditional Colors」
会場風景より、teenage engineering「Products from teenage engineering」

 ほかにも同会場では、若手アーティスト8名による作品を展示する「SPECIAL EXHIBITION」や、出展作家による一点ものの作品を販売する期間限定の「MARKET」、様々なジャンルのゲストによるトークイベントを行う公開収録型プログラム「TALKS」が実施されているため要チェックだ。

 12年ぶりの再出発となった「DESIGNTIDE TOKYO」。国内ではデザイン業界のいまを総覧できるイベントがいくつか実施されてはいるが、盛んであるとは言い難い。今年の開催をバネに、来年以降の継続にも期待が高まっている。

会場風景より、「SPECIAL EXHIBITION」
会場風景より、学生による実験的なプロダクトも紹介されている