EXHIBITIONS
ATM tempo I/II/III セロニアス・モンクに捧ぐ
エマニュエル・ソーニエ展
エマニュエル・ソーニエ(1952年、パリ生まれ)は、70年代後半より作家活動を開始し、86年のヴィラ・メディチ(ローマ)での滞在を経て、主にガラスを用いた作品で知られるようになる。彫刻家としてのアカデミックな美術表現にとどまらず、社会と積極的に接点をもち、人との対話を通じて歴史を問い直すことに重きをおくソーニエは、制作と並行して、パリ国立高等美術学校にて研究者・教育者の役割も担う。
ソーニエの彫刻作品は、作家にとって身近な歴史的な出来事や惨事を参照しており、人間の実存について、根源的な問いを投げかけ続けている。ガラスに水や黒いインクを満たしたオブジェは、人間そのものの姿であり、薄い皮膜に覆われた/閉じ込められた人間の身体の重量と、透明になったその存在の脆さや儚さを暗示。また、中庭に黒いアスファルトの破片を敷き詰め、仮の大地を出現させた《黒の広場》では、私たちが信じて疑わない足場の不確かさ、上書きされ覆い隠される歴史の運命を、豊かな暗喩と沈黙の中で見事に表現している。
本展は、2月にパリのパレ・ド・トーキョーで開催されたソーニエの個展『BlackDancing』から発展し、ジャズ・ピアニストであるセロニアス・モンクへのオマージュとして構想されたものとなる。
ソーニエの彫刻作品は、作家にとって身近な歴史的な出来事や惨事を参照しており、人間の実存について、根源的な問いを投げかけ続けている。ガラスに水や黒いインクを満たしたオブジェは、人間そのものの姿であり、薄い皮膜に覆われた/閉じ込められた人間の身体の重量と、透明になったその存在の脆さや儚さを暗示。また、中庭に黒いアスファルトの破片を敷き詰め、仮の大地を出現させた《黒の広場》では、私たちが信じて疑わない足場の不確かさ、上書きされ覆い隠される歴史の運命を、豊かな暗喩と沈黙の中で見事に表現している。
本展は、2月にパリのパレ・ド・トーキョーで開催されたソーニエの個展『BlackDancing』から発展し、ジャズ・ピアニストであるセロニアス・モンクへのオマージュとして構想されたものとなる。