もうひとつの日常

　兵庫県立美術館が「もうひとつの日常」と題して、コレクションを紹介する特集展示を開催。美術家たちが、何気ない「日常」とその反対にある「非日常」を表現した絵画や彫刻、写真作品を5つのテーマで展示する。

「朱夏：永遠に向かって」では、画家、版画家・泉茂による幾何学的な形態や画家の名坂有子が一貫した同心円のモチーフなど、循環する、あるいは永遠に続くイメージを喚起させる現代美術作品を中心に紹介。「白秋：この慈しむべき日常」では、撮影当時の生活様式や社会を垣間見せる中山岩太の写真作品などが並ぶ。

　いっぽう「玄冬：『非日常』という名の日常」では、宇佐美圭司やヤノベケンジらの作品を展示し、戦争や災害などの出来事に対して美術が果たした役割、美術作品が「存在する／しない」ことの意味を再考する。

　そして「非日常」という意味を再考した後、「青春：新たなる日常－永遠に向かって」では、日常をとらえた様々な作品を取り上げ、かけがえのない「日常」を再び振り返る。