EXHIBITIONS

蔵出しコレクション

草間彌生+アメリカに渡ったアーティストたち

2020.02.08 - 04.12

草間彌生 南瓜(黄) 1984 新潟市美術館蔵

草間彌生 自画像 1995 新潟市美術館蔵

草間彌生と《流星》(1992、新潟市美術館蔵) 1992 撮影=上野則宏

荒川修作 Du But en Blanc 1977-78 新潟市美術館蔵 © 2019 Estate of Madeline Gins. Reproduced with permission of the Estate of Madeline Gins.

靉嘔 オリンピック 1991 新潟市美術館蔵

 かぼちゃの野外彫刻や色鮮やかな連作絵画を発表し、幅広い世代に注目されているアーティスト・草間彌生。新潟市美術館では、国内美術館では最初期の回顧展「草間彌生 はじける宇宙」(1992)や、近・新作による個展「草間彌生 永遠の永遠の永遠」(2012)を通じて、草間の作品世界を大規模に紹介してきた。

 また同館は、繊細な色彩が静かに滲み出してくるような草間の初期のパステル画《線香花火》(1952)や、幅8.4メートルの大作《流星》(1992)といった貴重な作例の収集にも注力してきた。

 そのなかでも、南魚沼市出身の版画刷り師・木村希八とともに草間が取り組んだエッチング59点は、鉄筆で刻みつけた生々しい線描で自伝的テーマを表現し、ほかの素材・技法にはない「知られざる草間」を感じることができる作品群となっている。

 本展では、同館のコレクションより草間作品全85点を初めて一挙に公開。あわせて、草間がニューヨークを拠点として創作の幅を広げ国際的な評価を得たことにちなみ、滞在中に親交を深めたジョゼフ・コーネルや、同時代にアメリカに渡って転機を迎えた靉嘔、荒川修作、篠原有司男らの表現を紹介する。