EXHIBITIONS

岡本光博、千葉大二郎「水族館劇場の向こうがわ」

2021.12.04 - 12.25

岡本光博 モレタン 2021

千葉大二郎 「水族館劇画」より 2021

千葉大二郎 「水族館劇画」より 2021

千葉大二郎 「水族館劇画」より 2021

 岡本光博と千葉大二郎による展覧会「水族館劇場の向こうがわ」が開催される。eitoeikoが今年9月から行う「日本文化をめぐる4つの展覧会」の最終回。第4回展では、野外演劇集団・水族館劇場(主宰:桃山邑)の活動を現代美術の側面からとらえ、芸術と社会運動について考察する。本展協力は、居原田遥(キュレーター)、毛利嘉孝(東京藝術大学大学院教授/社会学)。

 出展作家の千葉は、NHK『ハートネットTV』でも紹介された、2021年の東京・羽村市での水族館劇場公演『Naked アントロポセンの空舟』に出演し、いっぽう岡本は、17年に横浜市寿町で開催されたヨコハマトリエンナーレ関連企画や、アウトオブトリエンナーレ「盗賊たちのるなぱあく」で水族館劇場と協働してきた。
 
 本展では水族館劇場という社会運動体を、絶え間なく流れる川の水のように続く現象としてとらえる。モノからコトへと価値感が変動していくなか、レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉にあるように、一瞬で過ぎ去る過去と、次には新しい現在があらわれる時の流れに寄り添い、かつ抗う術を探る。水にまつわる作品として、岡本は劇団との関わりのある「モレシャン」と「ドザえもん」シリーズの立体作品を、千葉は「水族館劇画」シリーズを発表する。

 そして会期最終日にはeitoeikoの会場内で、水族館劇場が舞台なしで芝居を興行する『さすらい姉妹「のざらし姫」』の公演が開催される。