EXHIBITIONS

VIDEO SPECTACLE 2022 ー山口勝弘ビデオ彫刻作品展示ー

映像空間の原点 山口勝弘、ビデオ彫刻の再現

2022.01.31 - 02.04

山口勝弘 コラム 1988 撮影=齋藤さだむ

山口勝弘 コラム 1988 撮影=齋藤さだむ

山口勝弘 コラム 1988 撮影=齋藤さだむ

 横田茂ギャラリーで「VIDEO SPECTACLE 2022 ー山口勝弘ビデオ彫刻作品展示ー」が開催される。本展は、令和3年度文化庁メディア芸術アーカイブ推進事業成果発表として、山口勝弘(1928〜2018)のビデオ彫刻作品《コラム》を再現展示する。

《コラム》は《アーチ》(*1)、《ザンピーニ》とともに、1988年に銀座の佐谷画廊で開催された山口勝弘展「ビデオイメージと建築について」に出品された作品。山口は、著書『映像空間創造』(*2)を著すなど、都市空間における映像がもたらす作用について、建築と映像の融合を試みていた。それは生涯にわたって取り組んだ「環境芸術」を示すものでもあった。

 今日のように、日常的に映像あふれる都市風景の原点は、このような預言的ともいえる探求の数々によって成立してきたのだろう。本展では、日本のメディア・アートの原点であり、山口も運営に尽力した「名古屋国際ビエンナーレARTEC」の資料アーカイブ展示も行う。

 また本展に関連したトークショー「山口勝弘の環境芸術」を実施し、会期中にアーカイヴ配信。ゲストの伊藤隆道(造形作家・東京藝術大学名誉教授)と山口勝弘ビデオ彫刻アーカイブ研究グループ・メンバーの井口壽乃(埼玉大学)、クリストフ・シャルル(武蔵野美術大学)、村上史明(筑波大学芸術系)、森脇裕之(多摩美術大学)が語らう。

*1──令和元年度文化庁メディア芸術アーカイブ推進事業にて修復完了済み
*2──山口勝弘著『映像空間創造』美術出版社、1987年