EXHIBITIONS
久保田智広 個展「eat ro ekyu」
EUKARYOTEでは、若手アーティスト・久保田智広の初個展「eat ro ekyu」を開催する。本展キュレーションは岩田智哉。
久保田は1992年東京都生まれ。2020年に東京藝術大学大学院美術研究科版画専攻を修了後、現在は東京都、神奈川県を中心に活動を行う。インスタレーションやパフォーマンスなど複数のメディアを横断しながら、物事の価値基準や選別基準にまつわる作品を制作。近年は主にモノを「捨てる」という日常的な行為を通して、個人的な状況や実際にあった出来事をベースに作品を展開している。誰もが抱える身近なモノから美術館に代表される公共財まで、それらの所有にまつわる集団的な判断のプロセスを可視化させると同時に、共同体の未来における財産/負担という普遍的な問題を様々な射程から考察する。
こうした久保田の実践の背景には、作品制作を通して自らを取り巻く環境の改善を目指す「対症療法的」な態度が通底している。それは新たにモノを生み出し続けることに対して作家が感じる限界や、私たちを取り巻く社会的なシステムに対する疑問への作家自身によるひとつの応答であるとともに、既存のモノの価値の読み替えや、そこからオルタナティヴな価値を生み出していく行為であるともいえる。
本展で久保田は、ギャラリー空間に普段置かれているモノ(作品や備品、什器など)を会場の外部へと運び出し、その構成を一変させる。この実践は、通常のギャラリーの機能を阻害する行為であることに加え、その空間としての機能の抽象化でもある。そうすることで久保田は、普段前景化されることのないギャラリーという場の物理的/システム的な裏側を可視化し、空間の最適な環境について再考するために一時的な実験の場をつくり出すことを試みる。
久保田は1992年東京都生まれ。2020年に東京藝術大学大学院美術研究科版画専攻を修了後、現在は東京都、神奈川県を中心に活動を行う。インスタレーションやパフォーマンスなど複数のメディアを横断しながら、物事の価値基準や選別基準にまつわる作品を制作。近年は主にモノを「捨てる」という日常的な行為を通して、個人的な状況や実際にあった出来事をベースに作品を展開している。誰もが抱える身近なモノから美術館に代表される公共財まで、それらの所有にまつわる集団的な判断のプロセスを可視化させると同時に、共同体の未来における財産/負担という普遍的な問題を様々な射程から考察する。
こうした久保田の実践の背景には、作品制作を通して自らを取り巻く環境の改善を目指す「対症療法的」な態度が通底している。それは新たにモノを生み出し続けることに対して作家が感じる限界や、私たちを取り巻く社会的なシステムに対する疑問への作家自身によるひとつの応答であるとともに、既存のモノの価値の読み替えや、そこからオルタナティヴな価値を生み出していく行為であるともいえる。
本展で久保田は、ギャラリー空間に普段置かれているモノ(作品や備品、什器など)を会場の外部へと運び出し、その構成を一変させる。この実践は、通常のギャラリーの機能を阻害する行為であることに加え、その空間としての機能の抽象化でもある。そうすることで久保田は、普段前景化されることのないギャラリーという場の物理的/システム的な裏側を可視化し、空間の最適な環境について再考するために一時的な実験の場をつくり出すことを試みる。