マネ、セザンヌからゴッホを体感できる展覧会まで。ゴールデンウィークに海外で見るべき展覧会【パリ編】
今年10日間となるゴールデンウィークの長期休暇中には、海外へ展覧会を見に行くのも楽しみのひとつ。海外で開催されている展覧会のなかから、編集部が注目する展覧会を都市ごとに5つずつピックアップ!最終回はパリ編。
「The Courtauld Collection: A Vision for Impressionism」「The Collection of the Fondation: A Vision for Painting」 (フォンダシオン ルイ・ヴィトン)
パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンで、「The Courtauld Collection: A Vision for Impressionism」(〜6月17日)と「The Collection of the Fondation: A Vision for Painting」(〜8月26日)の2つの展覧会が開催されている。
イギリスの実業家であったサミュエル・コートールド(1876~1947)のコレクションを紹介する「The Courtauld Collection」展では、マネの《フォリー=べルジェールのバー》(1882)やセザンヌの《カード遊びをする人々》(1982-96)、ゴッホの《包帯をしてパイプをくわえた自画像》(1889)など、コートールドのコレクションから60点の絵画とグラフィック作品を含む約110点の作品を展示。
また、同時に開催されている、同館が所蔵する60年代〜現代にかけての絵画を紹介する「The Collection of the Fondation」では、ジョアン・ミッチェルの絵画とカール・アンドレの彫刻から、ダン・フレイヴィンやゲルハルト・リヒターの作品まで、そして草間彌生のミラールームも見ることができる。
会場:フォンダシオン ルイ・ヴィトン
住所:8, avenue du Mahatma Gandhi, Bois de Boulogne, 75116 Paris
電話番号:+33 1 40 69 96 00
開館時間:11:00~20:00(金~21:00、毎月第1金~23:00、土日10:00〜) ※スクールホリデー期間中は10:00~20:00(毎月第1金曜日~23:00)、休館日なし
休館日:火
料金:一般16ユーロ
「Vasarely: Sharing Forms」 (ポンピドゥー・センター)
ハンガリー出身で、「オプ・アート」の先駆者とされるヴィクトル・ヴァザルリ(1906〜97)。そのフランス初の大規模な回顧展「Vasarely: Sharing Forms」が、5月6日までポンピドゥー・センターで行われている。
本展では、バウハウス運動の影響を受けた学生時代から、サイエンスフィクションに触発された晩年の実験的な作品まで、ヴァザルリによる各段階の作品を紹介。絵画、彫刻、マルチメディア、広告、初期作を含む約300点の作品のほか、オブジェ、資料を展示することで、ヴァザルリのあらゆる側面を鑑賞者に提示。また、ファッション、デザイン、グラフィックアート、映画、テレビなど、その時代の大衆文化がヴァザルリの作品に与えた影響も示す。
会期:2019年2月6日〜5月6日
会場:ポンピドゥー・センター
住所:Place Georges-Pompidou, 75004 Paris
電話番号:+33 1 44 78 12 33
開館時間:11:00~22:00(木~23:00)
休館日:火、5月1日
料金:一般 14ユーロ / 18〜25歳 11ユーロ / 18歳以下無料
「Sérusier’s ‘The Talisman’: A prophecy of colour」 (オルセー美術館)
パリ出身のポスト印象派の画家、ナビ派の一員として知られているポール・セリュジエ(1864〜1927)。その美術史における位置づけと、ナビ派のメンバーとの関係を遡る展覧会「Sérusier’s ‘The Talisman’: A prophecy of colour」が、6月2日までオルセー美術館で行われている。
1888年、セリュジエは画家が集まる村「ポン=タヴァン」で夏を過ごした。その後パリに戻り、ゴーギャンの指導を受けて《護符(The Talisman)》(1888)を制作した。本展では、ナビ派を象徴する同作をはじめ、オルセー美術館のコレクションからセリュジエの代表作を数々展示。また、ポン・タヴェン美術館や個人のコレクションから、交流を持った同時代の画家や、セリュジエの影響を受けた20世紀のアーティストの作品も紹介している。
会期:2019年1月29日〜6月2日
会場:オルセー美術館
住所:1 Rue de la Légion d'Honneur, 75007 Paris
電話番号:+33 1 40 49 48 14
開館時間:9:30~18:00(木~21:45)
休館日:月、5月1日
料金:詳細はウェブサイト参照
「Tutto Ponti: Gio Ponti, Archi-Designer」 (パリ装飾美術館)
イタリアを代表する建築家、家具デザイナー、インダストリアルデザイナーとして知られているジオ・ポンティ(1891〜1979)。そのフランスでの初めての回顧展「Tutto Ponti: Gio Ponti, Archi-Designer」が、パリ装飾美術館で5月5日まで開催されている。
グラフィックデザイナーのイタロ・ルピと建築家のジャン・ミシェル・ヴィルモットの事務所「Wilmotte&Associés」が共同で展示設計を手がけた本展は、建築からインダストリアルデザイン、家具から照明、そして建築・デザイン雑誌《Domus》の創刊、ガラス製品、陶磁器、金属製品など、ポンティの50年以上のキャリア全体をカバーするもの。装飾美術館のメインホールを使用し、デザインファンやコレクターより高い評価を受けた400点以上の作品を展示している。
会期:2018年10月19日〜2019年5月5日
会場:パリ装飾美術館
住所:107 Rue de Rivoli, 75001 Paris
電話番号:+33 1 44 55 57 50
開館時間:11:00~18:00(木~21:00)
休館日:月、5月1日
料金:詳細はウェブサイト参照
「Van Gogh, Starry Night」 (アトリエ・デ・リュミエール)
フィンセント・ファン・ゴッホの作品を全身で体感できる展覧会「Van Gogh, Starry Night」が、パリのデジタル・アート・センター「アトリエ・デ・リュミエール」で開催されている。本展は、ゴッホが人生の最後の10年間に描いた2000枚以上の絵を、最新のデジタル技術を利用して新しいビジュアルおよび音楽作品としてアトリエの表面全体に投影するもの。
フランスの文化団体「Culturespaces」が監修した本展には、《ジャガイモを食べる人々》(1885)や《ひまわり》(1888)、《星月夜》(1889)、《ファンゴッホの寝室》(1889)など、ゴッホの代表作が数々登場。光と影が相互作用する没入型の展覧会で、ゴッホの非常に感情的で、混沌とした、そして詩的な内的世界を体験したい。
会期:2019年2月22日〜12月31日
会場:アトリエ・デ・リュミエール
住所:38, rue Saint-Maur, 75011 Paris
電話番号:+33 1 80 98 46 00
開館時間:10:00~18:00(金土~22:00、日〜19:00)
料金:詳細はウェブサイト参照