東京画廊+BTAPで開催の「香月泰男展」で戦後美術の原点と展開を考える
シベリア抑留での体験をもとにした「シベリア・シリーズ」で知られる、1911年生まれの洋画家・香月泰男の個展が、東京画廊+BTAPで開催されている。会期は1月20日〜2月24日。
香月泰男(かづき・やすお)は1911年山口県生まれの洋画家。31年に東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学し、同じく洋画家の藤島武二に師事した。
敗戦によるシベリア抑留を経て、47年に帰国した香月は、74年に没するまで故郷の三隅町を拠点に作品を制作。木炭の粉を混ぜることで光沢を消した土色のキャンバス地を特徴とする。戦後は、シベリアでの体験をもとに「シベリアシリーズ」に着手し、50号以上の大作を描き続けた。
本展は、2017年5月に東京画廊+BTAPで開催した「鳥海青児展」に続く、洋画家の展覧会。両者の作品から、戦後美術の原点と展開について再考する機会を提示する。