黒川良一が個展「objectum」で見せる、サウンドとビジュアルの共感覚的融合
オーディオ・ビジュアル作品を展開するアーティストとしてベルリンを拠点に活動する黒川良一が、Takuro Someya Contemporary Artで個展を開催する。会期は3月24日〜4月28日。
黒川良一は1978年大阪府生まれ。2003年にアルバム『copynature』(Progressive Form)でサウンドアーティストとしてデビューし、10年にはインスタレーション作品《rheo: 5 horizons》で、アルスエレクトロニカ Digital Musics & SoundArt部門 ゴールデン・ニカ(大賞)を受賞。現在はベルリンを拠点に、世界各国の美術館やアートフェスティバルなどで展示やライブ上演を行っている。
サウンドとビジュアルを融合させ、共感覚的なモチーフを独特の解釈によって再構成し表現してきた黒川。「object」(=物体、客体)の語源となったラテン語「objectum」をタイトルに冠する本展では、自然や宇宙といった「観察される対象」と、人間の内にある知性や知覚の相似関係を紐解くようにして作品化してきた、黒川の一貫した姿勢を見ることができる。