2018.4.19

「距離」とは何か? 岩崎貴宏、毛利悠子ら参加の日本・キューバ現代美術展が帰国展開催

国際交流基金が主催し、2018年3月9日から4月28日にかけて、キューバ・ハバナ市のウィフレド・ラム現代美術センターで開催されている「近くへの遠回り―日本・キューバ現代美術展」。この展覧会が6月6日から17日まで、東京・南青山のスパイラルガーデンで帰国展として開催される。

キューバで展示された持田敦子の《Further you go, you may fall or you may learn》(2018)
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 「近くへの遠回り―日本・キューバ現代美術展」は、国際交流基金が日本人キューバ移住120周年に当たる2018年を記念し、キューバにおける日本文化への関心の喚起と、日本・キューバの芸術交流の発展を目指し、両国共同で実施するプログラムのうちのひとつ。

 キューバにおいて、これまで日本人アーティストの作品は、ハバナ・ビエンナーレなどを通して断片的にキューバへ紹介されてきたが、本展は日本の現代美術をまとまったかたちで展示する初の展覧会。展示では、「距離」をひとつのテーマに、日本の現代アーティストたちの表現を紹介するだけでなく、日本のアーティストたちがキューバ人アーティストや現地コミュニティと関わり、両国のキュレーター(岡田有美子、服部浩之、アベル・ゴンサレス・フェルナンデス、ブランカ・ビクトリア・ロペス)との対話と協働を通して一つの展覧会をつくり上げたという。

 東京で開催される帰国展では、キューバにおいて日本の現代美術が紹介されたように、キューバの現代美術を日本へと紹介。岩崎貴宏や高嶺格、毛利悠子、ミヤギフトシ、持田敦子、三瀬夏之介、田代一倫ら日本人とともに、キューバからグレンダ・レオン、ホセ・マヌエル・メシアス、レニエール・レイバ・ノボ、レアンドロ・フェアルの作品を展示する。

キューバで展示された岩崎貴宏の《テクトニック・モデル(寓話のよう)》(2018)
キューバで展示された毛利悠子の《polar-oid(o)(白くまと感光紙)》(2018)