「北欧のフェルメール」にまた会える。ヴィルヘルム・ハマスホイらによるデンマーク絵画の展覧会が2020年に開催へ
19世紀末デンマークを代表する画家、ヴィルヘルム・ハマスホイをはじめ、デンマーク絵画の精華を紹介する展覧会「ハマスホイとデンマーク絵画」が、東京都美術館で開催される。会期は2020年1月21日〜3月26日。
ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864~1916)は、デンマークの19世紀末を代表する画家のひとり。17世紀オランダの絵画に影響を受けた静謐な室内表現を特徴とし、「北欧のフェルメール」とも評される。
ハマスホイは生前からヨーロッパで高い評価を得ていたが、没後急速に忘れ去られることとなる。その後20世紀に入って再び注目を集め、1997~98年にオルセー美術館(パリ)とグッゲンハイム美術館(ニューヨーク)で、2003年にはハンブルク美術館(ドイツ)で回顧展が開催された。
日本でも08年に国立西洋美術館で回顧展が開催され、はじめて本格的にその名と作品が紹介され、大きな反響を呼んだ。そんなハマスホイの作品が、約12年の時を経て再び日本に帰ってくる。
初期から晩年まで一貫して同じスタイルを守りつづけたハマスホイ。そのモチーフは静かな室内をはじめ、兄弟や妻など身近な人物の肖像、風景などに限られ、なかでも自らが暮らしたコペンハーゲンのアパートの様子が多く描かれている。
ハマスホイの作品をはじめ、19世紀デンマークが生んだ珠玉の絵画の数々を紹介する本展。東京都美術館の後は、山口県立美術館への巡回が予定されている。