小瀬村真美、関根直子、手塚愛子が確立した表現世界。国際的に活躍する3名によるグループ展をチェック
小瀬村真美、関根直子、手塚愛子によるグループ展が、東京・恵比寿のMA2 Galleryで開催される。同じ世代に生まれ、国内外で活躍してきた3名の近作および新作に注目が集まる。会期は11月30日〜12月22日。
小瀬村真美、関根直子、手塚愛子という同世代の女性作家3名によるグループ展が、東京・恵比寿のMA2 Galleryで開催される。
小瀬村は1975年神奈川県生まれの美術家。17世紀西洋の写実絵画の構図や日本画をもとにした映像インスタレーションや写真作品を国内外で発表している。
今年は、自身初となる美術館での個展「小瀬村真美:幻画~像(イメージ)の表皮」(~9月2日)を東京・品川の原美術館で開催。その映像作品は、堅調なインターバル撮影によって展開されており、その独特な制作プロセスも話題となった。
77年東京都生まれの関根は、これまで東京を中心に個展を開催してきたほか、国立新美術館や東京都現代美術館、上野の森美術館などでのグループ展にも参加するなど精力的に活動を行っている。
自身の記憶や経験をもとに再構成し、複数の風景やもののイメージを彷彿とさせる関根作品。その作品は高く評価され、02年にはトーキョーワンダーウォール賞、08年のVOCA展では府中市美術館賞を受賞した。
76年東京都生まれの手塚は現在、ベルリンを拠点に活動を行っている美術家だ。近年では日本とドイツでの個展のほか、スイスやノルウェー、シンガポールでのグループ展に参加するなど、国際的に注目を集めている。
学生時代に絵画を学び、絵画構造を解明したいという思いから織物を解き、引き抜いた糸を用いた刺繍作品を中心に展開している手塚。主な受賞歴にVOCA展 佳作賞(2005)、五島記念文化財団 新人賞(2009)、I氏賞 奨励賞(2010)がある。
そんな3名によるグループ展が、東京・恵比寿のMA2 Galleryで開催される。同世代を生きてきた3名は、インターネットがいまのように普及する前に成人し、アナログからデジタルへ移行する時代の只中で、グローバルな視点で独自の表現方法を模索してきた。本展では、それぞれの近作および新作をチェックできる。