2019.7.22

クリムト、ゴッホにロスコも。GoogleのAR展覧会「The Art of Color」に注目

Googleが提供しているアートに特化したアプリケーション「Google Arts & Culture」に「The Art of Color」が登場。クリムトやゴッホ、ロスコらの作品が色別に展示されている様子をARで見ることができる。

「The Art of Color」より ©Google
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 「Google Arts & Culture」とは、Googleがメトロポリタン美術館、ウフィツィ美術館、テートなど17の美術館と協力して2011年にスタートしたウェブサービス。世界各国の美術館が所蔵する名画をデータベースとして掲載しており、これまで、オンライン上の展覧会セルフィーと名画のマッチングサービスなどをリリースしてきた。

 この「Google Arts & Culture」のアプリに新登場した機能が、「The Art of Color」だ。

「The Art of Color」の展示風景 ©Google

 このサービスではその名の通り、古今東西の名作を色別に分け、ARの展示室に展示。展示室は「Reds & Browns」「Yellow & Orange」「Blues & Greens」「Black White & Grey」の4つから構成されており、ジャン=ミシェル・バスキア、フィンセント・ファン・ゴッホ、グスタフ・クリムト、マーク・ロスコ、レンブラント・ファン・レインなど、名だたる作家たちの代表作が並ぶ。

「The Art of Color」より、中央はマーク・ロスコ《Orange and Yellow》(1956) ©Google

 大回顧展の記憶も新しいクリムトの作品としては、クリムト自身と恋人エミーリエ・フレーゲがモデルの《接吻》(1907-08)が、今年が没後350年にあたるレンブラントの作品では、現在アムステルダム国立美術館で公開修理が行われている大作《夜警》(1642)が展示されている。作品画像をクリックすると、詳細な作品情報を見ることも可能だ。

「The Art of Color」より、グスタフ・クリムト《接吻》(1907--08) ©Google
「The Art of Color」より、レンブラント・ファン・レイン《夜警(フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊)》(1642) ©Google

 Googleは2018年12月にもフェルメール作品をARで鑑賞できる「ポケットギャラリー」をリリースしており、名作へのアクセシビリティを確実に高めている。趣味としての作品鑑賞だけでなく、教育現場などでも使用されることが期待できるだろう。