150号の大型作品を中心に。画家のユアサエボシが新作中心の個展「侵入するスペクトル」を開催
「大正生まれの架空の三流画家」という設定のもと活動を行うユアサエボシの個展「侵入するスペクトル」が、東京・青山のAkio Nagasawa Gallery Aoyamaで開催される。新作を中心に構成されるという本展に注目が集まる。会期は10月31日~11月30日。
「大正生まれの架空の三流画家」という設定のもと活動を行うユアサエボシの個展「侵入するスペクトル」が、東京・青山のAkio Nagasawa Gallery Aoyamaで開催される。会期は10月31日~11月30日。
ユアサは1983年千葉県生まれ。2005年に東洋大学経済学部を卒業後、東洋美術学校で絵画を学んだ。13年にシェル美術賞に入選し、18年には第10回絹谷幸二賞を受賞したユアサ。近年「曲馬考」(銀座 蔦屋書店 アートウォールギャラリー、東京、2019)、「プラパゴンの馬」(EUKARYOTE、東京、2019)と連続的に個展を開催してきたほか、数々のグループ展にも参加するなど、いま注目を集める気鋭のアーティストだ。
本展は新作を中心に構成。150号の大型作品を中心に、60年代の社会事象をとらえた作品や、かねてよりユアサが擬態を続けてきた架空の画家「ユアサエボシ」(1924~87)の個人的体験に焦点を当てた作品などが並ぶ。
本展を開催するにあたってユアサは、「架空の略歴を参照しながら、当時実際にありえたかもしれない作品をつくり続け、制作を通して架空の人物が徐々に肉付けされていく。現実の私が死んだ後に歴史にエラーを忍び込ませたい」とコメントしている。