大阪万博から50年。レガシーと現代美術が出会う「大阪万博50周年記念展覧会」が天王洲アイルで開催
1970年に日本で初めて開催された日本万国博覧会(大阪万博)から50年となる2020年。当時のレガシーを一堂に展示するとともに、現代アーティストたちが大阪万博をアップデートする企画展「大阪万博50周年記念展覧会」が、天王洲アイルのT-ART HALLなどで開催される。会期は2月15日~24日。
1970年、日本で初めて開催された日本万国博覧会(大阪万博)。それから50年の節目でああり、オリンピックイヤーでもある今年2020年、東京の天王洲アイルで「大阪万博50周年記念展覧会」が開催される。会期は2月15日~24日。
77ヶ国が参加し、国内外から6400万人の来場者が訪れた大阪万博。本展では、万博公園を管理する万博協会が保管している大阪万博関連資料19万点の一部を天王洲に移設し、サテライトアーカイブルームを開設。岡本太郎が手がけた《太陽の塔》の顔の彫像をはじめ、太陽の塔内部に展示されていたマスク、鉄鋼館のプロデューサーであった作曲家・武満徹の依頼により17基が制作・展示された「バシェ音響彫刻」の実物などの作品を展示。
加えて、当時のPRで使用された映像や記録写真、スケッチ、図面、制服、チケット、看板などの資料類も並ぶ。
本展は、現代美術の視点からも注目したい。今回、展覧会には宇川直宏(DOMMUNE)、西野達、蓮沼執太の3名が参加。
宇川は大阪万博の音源アーカイブ(演説や語り)を素材に編集し、音声とモミ玉がシンクロすることができるマッサージチェアーで再生するという体験型の作品を発表。また、2回のDOMMUNEの放送を通じて、当時の音資料を公開するとともに、黒瀬陽平と万博美術を紐解く。
また、都市を舞台とした大胆なプロジェクトで知られる西野は、《日常のトンネル》と題し、大阪万博当時のセンセーショナル な体験に思いをめぐらせるという。
いっぽう蓮沼はバシェ音響彫刻を使い、新たな音楽を制作。楽曲は天王洲リバーサイドにインストールされ、街に響きわたる。
2025年の大阪万博まで5年となった今年、1970年といまを接続させる本展に注目したい。