熊谷守一展が伊丹市立美術館で開催。あるがままの「自分」を貫いた稀代の画人に迫る
兵庫の伊丹市立美術館は、開幕を見合わせていた「生誕140周年 熊谷守一展 わたしはわたし」を開催する。会期は6月23日から7月31日まで。
兵庫の伊丹市立美術館が、開幕を見合わせていた「生誕140周年 熊谷守一展 わたしはわたし」を開催する。会期は6月23日から7月31日まで。
熊谷は1880年生まれ、1900年に東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学。黒田清輝、藤島武二らの指導を受け、04年に同校を主席で卒業。22年、42歳のとき妻・秀子と結婚し、32年豊島区に自宅を新築、77年に亡くなるまで同地で暮らした。
戦争を挟んで5人のうち3人の子どもの最期を看取り、戦後は単純な形態と明瞭な色彩を特徴とする「モリカズ様式」と呼ばれる画風を確立。明治・大正・昭和を貫く97年の生涯と70年を超える画業を全うし、「画壇の仙人」「超俗の画家」とも称される。
しかし画家そのイメージがひとり歩きし、ときに作品そのものへの評価と混同されることもあった熊谷。本展は、熊谷がどのような人生を歩み、どのように絵と向き合ったのかを改めて見つめ直す機会となる。
本展には、画業をたどるうえで欠かせない代表作と、近年その所在が明らかになった作品が集結。油彩画、日本画、書の約200点を通して、あるがままの「自分」を貫いた稀代の画人の姿に迫る。