戦後から2020年までの映画やドラマを対象に。LGBTQ+表象に迫る展覧会が早稲田大学演劇博物館で開催中
戦後から2020年前半までの映画とテレビドラマを主な対象に、多様なLGBTQ+表象に着目する展覧会「Inside/Out ─映像文化とLGBTQ+」が、早稲田大学演劇博物館で開催されている。会期は2021年1月15日まで。
性の視点から映画やテレビドラマの歴史を紐解いていくと、同性同士の恋愛や情愛、女らしさ/男らしさの「普通」に対する異議申し立て、名前のない関係性など、男女のラブストーリー以外の景色も見えてくる。LGBTQ+の人々を描く映像作品が次々と製作された2010年代以降、セクシュアリティの問題や「普通とは何か」について考える機会は増えたのではないだろうか。
早稲田大学演劇博物館では、戦後から2020年前半までの映画とテレビドラマを主な対象に、多様なLGBTQ+表象に着目する展覧会「Inside/Out ─映像文化とLGBTQ+」が開催(9月28日~2021年1月15日)。戦後日本映画から、日活ロマンポルノと薔薇族映画に見る性のかたち、1980~90年代のエイズ・パニックと「ゲイ・ブーム」前後、ニュー・クイア・シネマの到来まで、そしてゼロ年代以降の国内メディアとLGBTQ+の関係性にも言及する。
本展では、作品の製作ノートやパンフレット、スチル写真、台本、映像などの多彩な資料とともにLGBTQ+の歴史を振り返る。様々な性や人間関係のあり方を尊重する映像文化の魅力への再認識を促す試みだ。