村上隆が提示する
陶芸と現代美術の関係性。
「陶芸・彫刻を考えるきっかけ」展
東京・広尾のカイカイキキギャラリーにて、村上隆キュレーションによる「陶芸・彫刻を考えるきっかけ:1<信楽に撒かれた種>」展が、4月4日より開催される。
日本の陶芸の歴史と芸術としてのあり方に深い関心を寄せてきた、現代美術作家で、カイカイキキギャラリーを率いる村上隆(1962年生まれ)は、これまで、現代陶芸のギャラリーOz Zingaro(東京・中野)の運営や、展覧会「村上隆のスーパーフラット・コレクション」(横浜美術館、2016年)、「村上隆のスーパーフラット現代陶芸考」(十和田市現代美術館、17年)などを企画してきた。
昨年は、同ギャラリーにて行った大谷工作室の個展「僕が17歳の時、ジャコメッティの話を美術の先生に聞いて、彫刻に憧れて、僕は今、彫刻を作ってます」を行い、陶芸と彫刻の違いや、日本陶芸の独自性と逸脱の可能性、また国外での陶芸と彫刻の需要の差など、さまざまなテーマに言及。国外でも、現代美術ギャラリーで若手陶芸作家のキュレーションを行うなど、陶芸に対する多岐にわたるアプローチを行っている。
「陶芸・彫刻を考えるきっかけ」シリーズの第1回目となる本展では、展覧会とトークショーや販売会といったイベントを通して、陶芸と現代美術の関係性を検証。奈良美智、大谷工作室、桑田卓郎、上田勇児の4組の作品を展示し、新たな陶芸の可能性を探る。