メトロポリタン美術館展からフェルメール展まで、今週末に見たい展覧会ベスト3
今週開幕した展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップしてお届け。最新情報は各館公式サイトを参照してほしい。
珠玉の名画が一堂に。「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」(国立新美術館)
メトロポリタン美術館のコレクションから選りすぐりの名画65点を紹介する展覧会「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」が大阪から巡回し、2月9日に国立新美術館で開幕した。
本展では、ラファエロ、カラヴァッジョ、レンブラント、フェルメール、ルーベンス、ターナー、クールベ、マネ、モネ、ルノワール、ゴーギャン、ゴッホ、セザンヌなど、15世紀の初期ルネサンスの絵画から19世紀のポスト印象派までの名画を一堂に展示。美術館の空間を活かし、大きなギャラリーと小さな部屋を自由に行き来できる構成が特徴的だ。
例えば第2章「絶対主義と啓蒙主義の時代」では、並べて展示されたカラヴァッジョの《音楽家たち》(1597)とジョルジュ・ド・ラ・トゥールの《女占い師》(おそらく1630年代)に注目。類似性や影響関係のある作品の組み合わせから、題材や構図を比較しながら作品を楽しむことができるだろう。
会期:2022年2月9日~5月30日
会場:国立新美術館 企画展示室1E
住所:東京都港区六本木7-22-2
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00)※入場は閉館30分前まで
休館日:火(5月3日は開館)
料金:一般 2100円 / 大学生 1400円 / 高校生 1000円 / 中学生以下無料 ※事前予約制(日時指定券)を導入。詳細は展覧会サイトへ
修復された《窓辺で手紙を読む女》が来日。「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」(東京都美術館)
東京都美術館では、ドイツ・ドレスデン国立古典絵画館のコレクションから、フェルメールをはじめとする17世紀オランダ絵画の名品を紹介する「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」が2月10日にスタートした。
本展の見どころとなるのが、大規模な修復を経て、ドレスデンに次いで初めての公開となるフェルメール《窓辺で手紙を読む女》(1657-59頃)だ。同作はフェルメールの室内画のなかでも最初期のもののひとつで、当初背景に描かれ、作者以外の手によって上塗りされていたキューピッドの絵が出現したことで話題となった。
また会場では、オランダ絵画の黄金期を代表する名品約70点もあわせて紹介。レンブラント《若きサスキアの肖像》(1633)ほか肖像画の数々や、オランダのライデン(レイデン)出身の画家たちの貴重なコレクション群、そして豪華な食卓や陶磁器をモチーフとした静物画、風景画、風俗画にも注目したい。
会期:2022年2月10日~4月3日
会場:東京都美術館 企画展示室
住所:東京都台東区上野公園8-36
電話番号:050-5541-8600
開館時間:09:30~17:30 ※入室は閉室の30分前まで
休館日:月(2月14日、3月21日は開室)、3月22日
料金:一般 2100円 / 大学生・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1500円 ※日時指定予約制
「ミロ展―日本を夢みて」(Bunkamura ザ・ミュージアム)
スペインを代表する芸術家、ジュアン・ミロ(1893~1983)の国内では20年ぶりとなる大規模回顧展「ミロ展―日本を夢みて」が、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで2月11日に開幕する。
本展では、約130点の作品と資料から、ミロの創作活動の裏側にあった日本文化への深い造詣にフォーカス。若き日の日本への憧れを見て取ることのできる初期作品から代表作、本人のアトリエにあった日本の民芸品や批評家・瀧口修造との交流を示す多彩な資料などを展示する。また、マドリードの傑作として知られる《絵画(カタツムリ、女、花、星)》(1934)は、実に56年ぶりの来日となる。
ミロと日本の深い関わりを紐解き、新たな視点からその画業を振り返る展覧会をぜひチェックしてほしい。
会期:2022年2月11日~4月17日
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00~18:00(金土~21:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:2月15日、3月22日
料金: 一般 1800円 / 大学・高校生 1000円 / 小中学生 700円 / 未就学児無料 ※会期中すべての土日祝、4月11日~17日は入場チケットとは別に「オンラインによる入場日時予約」が必要