アメリカ現代写真を牽引するアレック・ソスの日本初個展。「アレック・ソス Gathered Leaves」が開催へ
ドキュメンタリー写真の手法を継承した作品で国際的に高い評価を受ける写真家アレック・ソス。その日本の美術館で初となる個展が、神奈川県立近代美術館 葉山で開催される。会期は6月25日〜10月10日。
アレック・ソスは1969年生まれ、ミネソタ州を拠点とする写真家。緻密なコンセプトに基づいたプロジェクトとして国内外への旅を重ね、自然や人々をとらえた作品で国際的に高い評価を受けている。これまでウォーカー・アート・センター(ミネアポリス)における個展をはじめ各国での展覧会を多数開催し、『Sleeping by the Mississippi』(2004年、Steidl)など25冊以上の写真集を発表してきた。
神奈川県立近代美術館 葉山で6月25日から開催される本展は、2015年よりロンドン、ヘルシンキ、ハンブルクなどを巡回した個展 「Gathered Leaves」とは異なる、日本独自かつ国内の美術館で初の個展。
展示内容は、アメリカを題材とする代表作「Sleeping by the Mississippi」「NIAGARA」「Broken Manual」「Songbook」に、最新作「A Pound of Pictures」を加えた5つのシリーズから葉山館の展示空間に合わせて選ばれた約80点で構成されている。
ソスはカラードキュメンタリー写真のイメージが強い作家であるため、モノクロームの大型写真シリーズ「Songbook」から選定された10点は、彼の多面的な理解につながる、本展の見どころの一つに数えられるだろう。
ドキュメンタリー写真の手法を継承しながらも独自の詩的な静謐さを湛える作品で、現代美術シーンにおいて高い評価されているソス。本展は日本にいながら、アメリカの現代写真を牽引してきたソスの表現の多様性と連続性を体感できる貴重な機会となっている。