「美術」や「キャラ」を超えて「人」を問う。パープルームギャラリーで「キャラクター絵画について」が開催
相模原のパープルームギャラリーで、門眞妙、ペロンミ、川獺すあが参加する展覧会「キャラクター絵画について」が始まった。会期は9月17日まで。
アニメやマンガといった媒体において文脈が蓄積されてきた「キャラクター」をモチーフとする絵画作品について、慣例的に称されてきた「キャラクター絵画」という言葉。この「キャラクター絵画」を問う展覧会「キャラクター絵画について」が、相模原のパープルームギャラリーで開催されている。会期は9月17日まで。
パープルームを主宰する梅津庸一は、この「キャラクター絵画」について次のようにその意義を語っている。「『キャラクター絵画』というタームは美術の世界で常用されている言葉ではない。けれども『キャラクター絵画』はたんに『キャラクター』をモチーフとした絵画やドローイング全般を指す言葉・概念でないという認識はある程度は共有されているのではないか。もっとも、ちゃんとした定義づけがなされていない以上それはいくらでも訂正ないし修正可能な曖昧なカテゴリーと言える」(ステートメントより)。
本展には門眞妙、ペロンミ、川獺すあの3名のアーティストが参加する。門眞妙は1985年宮城県生まれ。2009年に東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業し、現在は宮城県仙台市在住。同じくペロンミは宮城県生まれ、川獺すあは1999年山形県生まれで、現在埼玉県を拠点に活動している。
梅津は本展について、次のように締める。「『キャラクター』を主題とした作家たちの営みの現在、近過去をリサーチし、狭義の意味での『キャラクター絵』をアートマーケットの商材としてではなく美術批評の文脈の上でどのように位置付けることができるのかを探る試みである。それは『美術』や『キャラ』を超えて『人』について考えることでもあるはずだ」(ステートメントより)。