ギャラリー空間へと拡張する絵画。
リー・キットの個展「Not untitled」
台北を拠点として活動するアーティスト、リー・キットが、六本木のシュウゴアーツで5月20日まで個展を開催中。東京で制作した新作が発表される。
リー・キットは1978年香港生まれ。台北を拠点とし、アジア、アメリカ、ヨーロッパの各地で滞在制作を行っている。ペインティングやドローイング、プロジェクターやビデオ、家具・什器・日用品などを用い、絵画という表現を拡張していく作品が特徴だ。
2013年にはヴェネチア・ビエンナーレの香港館代表に選出され、17年にはパリのパレ・ド・トーキョーで展示を行った。日本では「The voice behind me」(資生堂ギャラリー、15年)など、これまでに3回の個展を開催している。
「Not untitled」(無題ではない)というタイトルが付けられた本展では、アーティストが東京に滞在しながら制作した新作を発表。いくつもの壁によって迷路のように寸断された空間に、プロジェクターで絵画が映し出され、ギャラリーの空間そのものがキャンバスと化すような展示となっている。