「奇想」の元祖を辿る。
雪村の大回顧展がMIHO MUSEUMで開催
戦国時代の水墨画家・雪村の主要作品から、影響を受けた後代の作品を展示する大回顧展が滋賀県のMIHO MUSEUMで開催される。会期は8月1日〜9月3日。
雪村周継(せっそん しゅうけい)は、室町時代後期から戦国時代にかけて東国で活躍した水墨画家。伝統的な様式にとらわれず、伊藤若冲、歌川国芳などに評される「奇想」の先駆けともなった存在だ。人物画や山水画は破天荒でドラマティックなものが多いが、動植物を題材にした作品では写実的で細やかな感性が感じられる。
本展覧会は、海外からの里帰り作品を含む雪村の主要作品約80件に、雪村から大きな影響を受けた尾形光琳や近代日本画の父・狩野芳崖などの関連作品約30件を加えた過去最大規模の回顧展。