日常の見方を変えるアーティスト・鈴木康広。彫刻の森美術館で展覧会を開催
現代の新しい創作表現を紹介するシリーズとして「鈴木康広 始まりの庭」が開催。代表作《まばたきの葉》をはじめ、新作約10点を含む66点が展示される。会期は2017年8月5日〜2018年2月25日。
鈴木康広(1979年静岡県生まれ)は、日常の何気ないものや自然現象を、新鮮な感覚で捉え直す作品を制作する作家。2009年に羽田空港で開催されたデジタルパブリックアート《空気の港》ではアートディレクションを担当し、10年の瀬戸内国際芸術祭では《ファスナーの船》が話題を呼ぶなど、国内外の多方面で活躍している。
本展の見どころは、大きく分けて3つ。
1つ目は、独自の方法で自然現象を見つめ直す新作約10点。《上/下 重力と磁石の彫刻》(2017)《自然を測るメトロノーム》(2017)《軽さを測る天秤》(2017)など、本展に合わせて発表される。2つ目は、主題別に分けられた庭。「空気と水」「重力」「反転」「瞬間」などのテーマによって、本館ギャラリーの空間を「庭」に見立てる。3つ目は、「まばたき」をテーマにした作品3点。「葉」の形にカットされた「目」が空中でくるくると回転し、「まばたき」をしているように見える代表作《まばたきの葉》(2003)や、目を閉じた瞬間を撮影する体験型の作品《まばたき証明写真》(2011)などが展示される。
鈴木の作品に潜むさまざまな発見を通して、世界の見方が変わる体験は、子どもも大人も楽しませてくれるだろう。