明治維新から150年。
浮世絵を通して激動の時代を見つめ直す
太田記念美術館にて展覧会『明治維新150年 幕末・明治 ー激動する浮世絵』が開催される。時代のうねりを反映する幕末・明治の浮世絵150点を紹介。会期は2018年1月5日〜2月25日。
2018年は明治維新からちょうど150年。長らく続いた江戸幕府の崩壊、明治政府の樹立という時代の大きなうねりのなか、浮世絵師たちは、西洋文明の影響を受け入れながら、新たな表現に挑戦していた。本展ではこの節目の年を記念し、幕末から明治にかけての浮世絵約150点を紹介する。
この激動の時代では、戊辰戦争や文明開化といった社会の変化を切り取った画題が頻繁に登場した。2018年の大河ドラマの主人公でもある西郷隆盛も多くの作品に描かれ、本展では8点が展示。西南戦争中の威厳ある姿を描く鈴木年基による作品、そして西郷が自刃した後に描かれた月岡芳年の作品といったように、同じ人物を主題にしながらも、時代を反映した様々な表現を見ることができる。
近年では明治の浮世絵師たちが注目を集めており、なかでも月岡芳年は神戸ファッション美術館、山梨県立博物館、練馬区美術館などで回顧展が予定され、その人気の高さがうかがえる。本展ではその芳年や小林清親といった人気絵師をはじめとして、近年あまり知られていない絵師たちまで、幕末・明治の浮世絵師たちを網羅的に紹介する。