温泉地でアートを楽しむ。
「道後オンセナート2018」が4月にグランドオープン!
愛媛県の道後温泉を舞台に開催されるアートフェスティバル「道後オンセナート」。2014年の初開催から2度目となる今回も引き続き「アートにのぼせろ 〜温泉アートエンターテイメント」をコンセプトテーマに、街中で作品とイベントを展開する。2018年4月のグランドオープンに向け、参加アーティストが新たに発表された。
日本最古の温泉とも言われる、愛媛県松山市の道後温泉にて2017年9月にプレオープンした「道後オンセナート2018」。そしてこの度、18年4月14日のグランドオープンに向け、追加アーティストと作品が発表された。今回は「オマージュ(賛歌)」をキーワードに、約20名による作品が集結する。
見どころのひとつは4月14日、1日限りで見ることのできる大巻伸嗣の《Memorial Rebirth》だ。無数のシャボン玉が宙を舞い、見慣れた景色を光に満ちた非日常空間へ変容させるこの代表作は、国内外の様々な場所で開催され話題を呼んできた。大巻は本作に加え、新作の立体作品《椿》(仮)を発表。「温泉街を流れる川に、椿が一輪浮かぶ光景から着想を得た。年齢を問わず楽しんでいただける作品になります」と作家が語る本作は、椿の花芯を思わせる作品の中に、鑑賞者が入りこむことができる。
プレオープン期間より展示中の、高さ3メートル超のクマの彫刻《Animal 2017-01-B2(クマ)》。本作の作者であり、等身大の動物をかたどる木彫作品などを手がけてきた三沢厚彦は、《アニマルハウス in 道後》を新たに発表。画家の小林正人、杉戸洋、彫刻家の舟越桂と滞在制作を行い、彫刻や絵画からなるインスタレーション空間を出現させる。
「今回、久しぶりに立体作品を制作します」と話すのは、1980年代よりインスタレーション、映像、写真などを用いて物語を紡いできた松井智惠だ。架空の船旅にまつわるストーリーをもとにした作品は、日本の絵巻物を思わせる油彩や立体などで構成され、鑑賞者が五感を使って鑑賞できるインスタレーション作品になるという。
また、陶芸家・アーティストの鹿児島睦は道後温泉と銀座の街から着想を得た図案を描き下ろし、伝統的な染色技法を用いたオリジナル浴衣を制作。「道後オンセナート2018」の期間中は5月16日から道後温泉の旅館・ホテルで貸し出しが行われるため、来場者はその浴衣を着て各会場を巡ることができる。道後温泉と三越伊勢丹の共同プロジェクトとなるこの作品は、銀座三越のポップアップショップ(2018年5月16日〜)でも購入可能となる。
こうした作品展示のほか、舞踊家の田中泯らによる各種イベント、クリエイティブユニット・エンライトメントのプロジェクション・マッピングなども開催。国内外から観光客が訪れ、町歩きの場としても人気の高い道後温泉でアートとの出会いを楽しみたい。