国際舞台芸術祭・第11回
「フェスティバル/トーキョー18」の開催が決定
同時代の舞台作品の魅力を多角的に紹介し、舞台芸術の新たな可能性を追求する国際舞台芸術祭「フェスティバル/トーキョー18」の開催が発表された。10周年をむかえる今回は、2018年10月13日~11月18日まででの37日間にわたり、東京・池袋を中心に国内外のアーティストが結集する。
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by RyosukeKikuch
「フェスティバル/トーキョー(F/T)」は、東京芸術劇場をはじめ池袋エリアに集結する文化拠点を中心に開催する、日本最大級の国際舞台芸術祭。2009年に誕生し、過去10回の開催において、270作品、2045公演、約61万人を超す観客・参加者が集ってきた。国内外の先鋭的なアーティストが集結し、都市型フェスティバルの可能性とモデルを更新するべく新たな挑戦を続けている、毎年注目されているイベントだ。
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そして第11回目となる18年の「フェスティバル/トーキョー18」(以下、F/T)の開催が発表された。エグゼクティブ・ディレクターを市村作知雄、ディレクターを長島確、共同ディレクターを河合千佳が務める今回。国際共同製作プログラムをはじめ、野外で舞台芸術を鑑賞できる作品、若手アーティストと協働する事業、市民参加型イベントなど、多彩なプロジェクトが展開される。
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14年から始まった「アジアシリーズ」では、今回から新たな切り口で、現在進行形のアジアの舞台芸術やアートを一ヶ国に限定せず紹介。また、16年から行われている「まちなかパフォーマンスシリーズ」では「劇場」から飛び出し、観客、参加者との新しい関係を紡ぎ出す作品を上演する。
オープニング・プログラムでは、タイ人振付家・ダンサーのピチェ・クランチェンによる祝祭的な野外ダンス公演の南池袋公園での上演されるほか、3年間にわたり継続されてきたプロジェクト、マレビトの会『福島を上演する』は今回が集大成となる予定だという。
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本フェスティバルのエグゼクティブ・ディレクターを務めるのは市村作知雄。ダンスグループ山海塾の制作を経て、トヨタ・アートマネジメント講座ディレクター、パークタワーホールアートプログラムアドバイザー、シアター・テレビジョン代表取締役を歴任。東京国際舞台芸術フェスティバル事務局長、東京国際芸術祭ディレクターとして国内外の舞台芸術公演のプログラミング、プロデュース、文化施設の運営を手掛けるほか、アートマネジメント、企業と文化を結ぶさまざまなプロジェクト、NPOの調査研究などにも取り組んできた。17年3月まで東京藝術大学音楽環境創造科准教授。現在はNPO 法人アートネットワーク・ジャパン顧問を務めている。
市村は、「戦争でもなく、平和でもないこの陰湿な世界、それを分断化された社会と言おうと何であれ、そこを飛び越え、脱ぎ捨てていく『新しい人』が世界中に大量にあらわれることを予感させるプログラムをフェスティバル/トーキョーは提示し続けてきた。今年も変わらない。『新しい人』がどのような世界を、またアートを創り出すのか、ほんの少しだけ、そして少しずつ見えてきている。私のできることは、それをプログラムとしてあらわせるだけなのだが、もう交代の時がきている」とコメントを発表。
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また、ディレクターの長島確は今回の体制について、「フェスティバル/トーキョーのこれまでの蓄積を継承しながら、数年かけて、新しいかたちを探っていきます。専門性の違う2人による共同ディレクター体制もそのための試みです。フェスティバルの準備は通常複数年にまたがるので、ゆっくりとした着実な移行のために、前ディレクターにも今年に限りエグゼクティブとして残ってもらいます。ひとつひとつのプログラムが問いかけであり応答です。楽しみにしてください」と語っている。
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15年よりF/Tの副ディレクターとなり、現在は日本大学芸術学部演劇学科非常勤講師も務めている共同ディレクターの河合千佳は「誰かのオーソドックスに合わせるのではなく、あえて違う考え方や専門性を持っていたり、違う状況を背負っている人と、対話をしながら特別な時間を創ることに可能性を感じています」とコメントを寄せている。
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なお、参加アーティスト情報は6月中旬、プログラムの詳細は7月中旬に発表される。続報に期待したい。
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