疫病の蔓延から人々を守る。京都造形芸術大学にヤノベケンジの狛犬が登場
2019年11月、比叡山延暦寺に奉納展示されたヤノベケンジによる狛犬が、京都造形芸術大学瓜生山キャンパスに展示された。新型コロナウイルス影響が世界に広がるなか、「疫病の蔓延から人々を守る」という願いが込められている。
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一対の狛犬と獅子からなるヤノベケンジの立体作品《KOMAINU―Guardian Beasts-》(2019)が、京都造形芸術大学の瓜生山キャンパスに展示された。
《KOMAINU―Guardian Beasts-》は2019年11月、ヤノベケンジが、京都造形芸術大学の学生10人とともに制作したもの。イベント「照隅祭」の目玉のひとつとして比叡山延暦寺に奉納展示された。
右側に口を開けた獅子、左側に角があり口を閉じた狛犬という伝統的な様式を持つ本作には、地球環境の悪化、分断・対立、国際紛争といった危機から人類を守るという願いが込められている。
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新型コロナウイルスで社会不安や混沌とした空気が広がる状況を鑑み、ヤノベは人々を勇気づけ、前向きに奮い立たせる作品として《KOMAINU―Guardian Beasts-》を、自身が教鞭を執る京都造形芸術大学に展示。鬼門の方角である北東から京都市内を望み、守護獣として京都、日本、世界の安寧を見守るという。
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展示期間は8月までを予定。なお、3月24日現在、学内への入校は制限されているが、キャンパスに面した白川通りから作品を眺めることができる。