日本初の「現代演劇・舞踊・伝統芸能」映像検索サイト「JDTA」が公開。コロナの影響を受ける演劇界に貢献
早稲田大学の坪内博士記念演劇博物館が、日本初の「現代演劇・舞踊・伝統芸能」の3分野にわたる舞台公演映像の情報検索特設サイト「Japan Digital Theatre Archives(JDTA)」を公開した。
早稲田大学の坪内博士記念演劇博物館が、令和2年度文化庁文化芸術収益力強化事業のひとつである「緊急舞台芸術アーカイブ+デジタルシアター化支援事業(EPAD)」からの委託を受け、日本初の「現代演劇・舞踊・伝統芸能」の3分野にわたる舞台公演映像の情報検索特設サイト「Japan Digital Theatre Archives(JDTA)」を公開した。
2020年、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い舞台芸術界では多くの公演が延期や中止を余儀なくされ、人数制限等により観客数が激減するなど、大きな打撃を受けた。JDTAはこうした状況を受けて、コロナ禍により困難に陥った舞台芸術を支援し収益力強化に寄与することを目的に開設された。
舞台公演映像は、これまでは各カンパニーや劇場が所蔵し、ジャンルの垣根を超えてまとめて検索できるサイトがほとんどなかった。JDTAは、EPADで収集された現代演劇、舞踊、伝統芸能の3分野にわたる約1300本の公演映像の情報を検索できるほか、約280本の映像については約3分の抜粋映像を無料視聴することも可能だ。また、日英の2ヶ国語対応とすることで、海外の演劇ファンに日本の演劇の認知も狙うという。
日本の舞台芸術の豊かさを可視化して演劇文化の裾野を広げるだけでなく、劇場や配信サイトへの誘導を実施して収益力強化に貢献も目指すJDTA。コロナ禍の影響を受ける演劇界の助けとなることが期待される。