大阪IR、奈良美智の作品画像使用で運営会社が謝罪。「しかるべき承諾を得ていない可能性が高い」
奈良美智の作品画像を広報資料に使用したことで批判を浴びた大阪のIR事業者が、謝罪の声明文を発表した。
大阪のカジノを含むIR(統合型リゾート)施設の事業者が、作品画像の無断使用について、謝罪文を公開した。
問題となったのは、オリックス株式会社と合同会社日本MGMリゾーツとが共同投資する大阪IR株式会社が推進する大阪IRの広報資料。このなかで、送客施設「関西ツーリズムセンター」のイメージ図に奈良美智の巨大立体作品《あおもり犬》(青森県立美術館蔵)と酷似した作品が配置されていた。
これに対し奈良は自身のTwitterを通し、「大きな犬の自作イメージが出てくるのだが、使用を許可したこともない、というか許可自体を求められたこともない。法律に詳しい方に聞いてみよう。そして、カジノとか、自分は基本的に好きではないです。」と抗議の声を上げていた。
合同会社日本MGMリゾーツはこれを受け、作品画像の権利処理については「調査中」としながら、「しかるべき承諾を得ていない可能性が高い」とのコメントを発表。「当社が長年敬意を表しているアーティストの作品を、このように不適切な形で使用したことにつき、心よりお詫び申し上げます。今回の使用は、ひとえに当社の不注意によるもので、決して適切な手続を経ることなく無断で使用する意図はございませんでした。当社は、当該動画の使用を既に中止しており、MGM Resorts Group及び大阪IR株式会社において、今回の使用がなされておりましたあらゆる動画等の削除を進めております」と謝罪し、再発防止策を講じるとしている。
また大阪IR株式会社もこの画像無断使用を認める声明を発表している。