フィリップスがアジア本社を香港・西九龍文化地区に移転。「成長戦略にとって重要な要素」
世界3大オークションハウスのひとつであるフィリップスが、2022年秋にアジア本社を香港・西九龍文化地区(WKCDA)に移転する。
世界3大オークションハウスのひとつとして知られるフィリップスが、2022年秋にアジア本社を香港・西九龍文化地区(WKCDA)に移転することを発表した。
この新本社は、先月同地区内にオープンしたヴィジュアル・カルチャー博物館「M+」の向かい側、22年にオープン予定の香港故宮博物院に隣接する「WKCDAタワー」に位置する。約4500平米の延床面積を誇り、下層のリテール3フロア、上層の展示2フロア、そしてオフィスフロアを含む6フロアで構成。ビクトリア・ハーバーを見下ろす高さ14メートルのガラス窓のファサードを持つ3層構造の空間は、自然光を取り込んで作品を鑑賞することができる。
フィリップス香港は今年、21億香港ドルの売上高を達成し、前年のほぼ2倍となった。春と秋に行われた4回の「20世紀&コンテンポラリーアート」セールでは、前年比76パーセント増の13億7千万香港ドルを記録し、30人以上のアーティストのオークションレコードを更新した。
同社CEOのスティーブン・ブルックスは、「昨年のロックダウン以来、アジアのお客様とフィリップスとの交流は30パーセント以上増加している」とし、「アジアからの参加は非常に大きな力になっており、アジアでのプレゼンスの拡大は、当社の成長戦略にとって重要な要素だ」と述べている。
また、同社エグゼクティブ・チェアマンのエドワード・ドルマンは、「フィリップス・アジアの新本社への長期にわたる投資は、この地域に対する我々の信頼を反映・再確認するものであり、アジア市場におけるフィリップスの重要な地位をさらに確固たるものにするものだ」とコメントしている。