吉川民仁の個展「景色の声音」がギャルリーためながで開催へ。代表作から新作まで約40点を展示
東京・銀座のギャルリーためながで、アーティスト・吉川民仁による個展「景色の声音」が開催される。会期は2月24日~3月24日。代表作から新作まで約40点が一堂に会する、国内3年ぶりの個展となっている。
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東京・銀座のギャルリーためながで、アーティスト・吉川民仁による個展「景色の声音(けしきのこわね)」が開催される。会期は2月24日~3月24日。
吉川は1965年千葉県出身。91年に武蔵野美術大学を卒業し、現在は同大学で教授を務めている。日本独特の自然に対する観念をもとに、誰もが普遍的に連想する情景を抽象作品として描きながら、アーティストと観る者とのあいだに作品を通じて鑑賞共有の体験を築いてきた。
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本展は、これまでスイスやフランスなど、国内外のギャラリー、アートフェア、美術館で多数の展覧会に参加してきた吉川の日本国内で3年ぶりの個展となる。会場では、代表作のシリーズに新作も含めた約40点を展示。代表作《花筏》《森の中の風》などといった、桜の花びらが川を流れていく様子や、水面に反映される森林などといった、日本人であれば一度は目にしたことのある詩的情景を想起させる作品が展示されるほか、《秋韻》《秋涼》や《春雷》などといった新作も公開。ともに新たな視覚経験の共有を試みるものとなる。
出展作品はいずれも、左官ごてを用いて、色を重ねたキャンバスをひっかき、削る、といった手法で制作されている。ほかにも、ペインティング・ナイフに少量の絵の具をとり画面に投げ付け、鮮やかな絵の具をキャンバスに点在させるなど偶発のなかにある表現を用いながら、ありのままの情景を描いている点も見どころと言えるだろう。
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