NFT市場はアートをどう変えるのか。「新たな世界を定義するチャンスであり分岐点」
エヌ・アンド・エー株式会社がNFT(Non-Fungible Token)とアートの可能性についてのトークセッション「爆発するNFT市場とアートの行方」を7月17日に開催された。そのハイライトをレポートする。
エヌ・アンド・エー株式会社がNFT(Non-Fungible Token)とアートの可能性についてのトークセッション「爆発するNFT市場とアートの行方」を7月17日に開催した。そのハイライトをレポートする。
アート作品の取引記録や所有権、真正性を検証できるブロックチェーン上で、作品を売買するために使用される独自の暗号通貨トークン「NFT」が存在感を増している。アートークションではNFT作品の高額落札が相次ぎ、参入を表明するアーティストが増えるいっぽう、デヴィッド・ホックニーが「国際的なペテン師と詐欺師だ」と批判するなど、その見通しへの見解が分かれているのが現状だ。
こうした状況を踏まえたうえで、本セッションは以下の6名が参加した。NFTについて論文を発表し万通投資控股有限公司の副総裁でもあるジェシカ・ワンと、Mad Dog Jonesのキュレーションをしたジョーダン・ジョーダン・A. Y.・スミス。NFTの新たなプラットフォームを立ち上げるHYPER EDITIONの原田知大。NFTのアートベンチャー「トライセラ」に投資する小池藍。自身がクリプトアートを制作しプラットフォームを構築したアーティストの真鍋大度。今年のCrypt Art Week Asiaに参加する日本代表者の浅田真理。そして美術評論家の南條史生だ。
冒頭、ジョーダンがNFTの概要や近年のアートにおける活用の歴史について解説。2008年のビットコインの誕生から始まり、2011年のASCIIイメージや、2012年の色つきトークンの実装、EthriumをベースとしたVR世界である「Etheria」の誕生などの歴史をなぞった。
そしてプラットフォーム「Blockchain Art Exchange(BAE)」を利用するアーティストたちに触れ、前衛的、アンダーグラウンド、そしてアウトサイダーといった傾向を持つアーティストたちが参加している現状が浮き彫りにされた。