EXHIBITIONS
サーニャ・カンタロフスキー 「After birth」
タカ・イシイギャラリー 京都での初めての展覧会、サーニャ・カンタロフスキーによる個展 「After birth」が開催されている。
サーニャ・カンタロフスキーは、1982年モスクワ生まれ。現在はニューヨークを拠点に活動している。近年の主な個展として、アスペン美術館(2022)、クンストハーレ・バーゼル(2018)、Fondazione Sandretto Re Rebaudengo(トリノ、2017〜2018)が挙げられる。主なグループ展としては、バルティック・トリエンナーレ 13 「GIVE UP THE GHOST」(ビリニュス、2018)、 「The Arcades:Contemporary Art and Walter Benjamin」ジューイッシュ・ミュージアム(ニューヨーク、 2017)、 「The Eccentrics」スカルプチャー・センター(ニューヨーク、2016)などに参加。そのほか主な展覧会として、 「Happy Soul」LAXART(ロサンゼルス、2014)、 「You are Not an Evening」Gesellschaft für Aktuelle Kunst(ブレーメン、2013)、 「What Were You Expecting, Mr. Milquetoast, a Plot?」Badischer Kunstverein(カールスルーエ、2014)など。
2016年には、自身の多くの作品を網羅した作品集 『No Joke』を Studio Voltaire と Koenig Books より刊行。カンタロフスキーの作品は、ハーシュホーン博物館と彫刻の庭(ワシントン DC)、ICA ボストン、ハマー美術館(ロサンゼルス)、ロサンゼルス・カウンティー・美術館、テート・モダン(ロンドン)、ホイットニー美術館(ニューヨーク)に収蔵されている。
本展は、京都市下京区矢田町に立つ築150年の町屋を活用した同ギャラリーから構想されたもの。建物の斜め向かいには、歴史的建造物である杉本家住宅がある。かつては民家、その後はカフェとして利用されてきた町屋が、今回新たにペインティング、水彩画、そして伝統的な西陣織を用いたタペストリー作品を収容する器の役割を果たすこととなった。
建物の内部では、生活の不安や来るべき死と折り合うために古くから日本で語り継がれてきた妖怪たちが、壁や襖に並んでいる。
本展に向け、カンタロフスキーはこの土地の持つ豊かな歴史と情景を軸としながら作品を制作。細やかな世話や心遣いは愛情からくる行動であるが、その様子は畏怖を感じさせるものであると語るカンタロフスキーは、出産で命を落とした母親の妖怪である 「産女」などを題材に、きわめて特異なかたちである子育てについて取り上げた。カンタロフスキーは、日本の伝統文化である妖怪と向き合うなかで、真実味のあるかたちで恐怖を表現するとはどういうことかと、様々な考えを巡らせた。
会場では、妖怪と、西洋の神話や美術史、カンタロフスキー自らの体験などから引用されたものが陰翳のなかで同居した空間が広がっている。
サーニャ・カンタロフスキーは、1982年モスクワ生まれ。現在はニューヨークを拠点に活動している。近年の主な個展として、アスペン美術館(2022)、クンストハーレ・バーゼル(2018)、Fondazione Sandretto Re Rebaudengo(トリノ、2017〜2018)が挙げられる。主なグループ展としては、バルティック・トリエンナーレ 13 「GIVE UP THE GHOST」(ビリニュス、2018)、 「The Arcades:Contemporary Art and Walter Benjamin」ジューイッシュ・ミュージアム(ニューヨーク、 2017)、 「The Eccentrics」スカルプチャー・センター(ニューヨーク、2016)などに参加。そのほか主な展覧会として、 「Happy Soul」LAXART(ロサンゼルス、2014)、 「You are Not an Evening」Gesellschaft für Aktuelle Kunst(ブレーメン、2013)、 「What Were You Expecting, Mr. Milquetoast, a Plot?」Badischer Kunstverein(カールスルーエ、2014)など。
2016年には、自身の多くの作品を網羅した作品集 『No Joke』を Studio Voltaire と Koenig Books より刊行。カンタロフスキーの作品は、ハーシュホーン博物館と彫刻の庭(ワシントン DC)、ICA ボストン、ハマー美術館(ロサンゼルス)、ロサンゼルス・カウンティー・美術館、テート・モダン(ロンドン)、ホイットニー美術館(ニューヨーク)に収蔵されている。
本展は、京都市下京区矢田町に立つ築150年の町屋を活用した同ギャラリーから構想されたもの。建物の斜め向かいには、歴史的建造物である杉本家住宅がある。かつては民家、その後はカフェとして利用されてきた町屋が、今回新たにペインティング、水彩画、そして伝統的な西陣織を用いたタペストリー作品を収容する器の役割を果たすこととなった。
建物の内部では、生活の不安や来るべき死と折り合うために古くから日本で語り継がれてきた妖怪たちが、壁や襖に並んでいる。
本展に向け、カンタロフスキーはこの土地の持つ豊かな歴史と情景を軸としながら作品を制作。細やかな世話や心遣いは愛情からくる行動であるが、その様子は畏怖を感じさせるものであると語るカンタロフスキーは、出産で命を落とした母親の妖怪である 「産女」などを題材に、きわめて特異なかたちである子育てについて取り上げた。カンタロフスキーは、日本の伝統文化である妖怪と向き合うなかで、真実味のあるかたちで恐怖を表現するとはどういうことかと、様々な考えを巡らせた。
会場では、妖怪と、西洋の神話や美術史、カンタロフスキー自らの体験などから引用されたものが陰翳のなかで同居した空間が広がっている。