EXHIBITIONS

Reality&Fantasy The World of Tom of Finland​

心斎橋PARCO 10階 イベントスペース
2020.11.20 - 12.07

TOM OF FINLAND Untitled 1963 Tom of Finland Foundation permanent collection © 1963 - 2020 Tom of Finland Foundation

TOM OF FINLAND Portrait of Pekka (Cover of Sex in the Shed) 1975 Tom of Finland Foundation permanent collection © 1975 - 2020 Tom of Finland Foundation

TOM OF FINLAND Tom's Finnish Tango 1947 Tom of Finland Foundation permanent collection © 1947 - 2020 Tom of Finland Foundation

TOM OF FINLAND Untitled(From the Athletic Model Guild "Men of the Forests of Finland" series) 1957 Tom of Finland Foundation permanent collection © 1957 - 2020 Tom of Finland Foundation

TOM OF FINLAND Untitled(From the Athletic Model Guild "The Tattooed Sailor" series) 1961 Tom of Finland Foundation permanent collection © 1961 - 2020 Tom of Finland Foundation

TOM OF FINLAND Untitled(From the Athletic Model Guild "Motorcycle Thief" series) 1964 Tom of Finland Foundation permanent collection © 1964 - 2020 Tom of Finland Foundation

TOM OF FINLAND David, a Beauty 1989 Tom of Finland Foundation permanent collection © 1989 - 2020 Tom of Finland Foundation

 ゲイ・アートの先駆者、Tom of Finland(トム・オブ・フィンランド)の日本初個展「Reality&Fantasy The World of Tom of Finland」が心斎橋PARCOに巡回する。

 Tom of Finland(本名:トウコ・ラークソネン)​は1920年生まれ。ゲイを描いた作品や、アートでLGBTQの権利を訴え、多様な人々が社会から受容されることを目指し社会運動を推し進めたことで広く知られている。​91年没。Tom of Finlandが生前に制作した3500点を数えるドローイングは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、アート・インスティテュート・シカゴ、ロサンゼルス・カウンティ美術館、ヘルシンキ現代美術館などに収蔵され、LGBTQコミュニティのみならずアート界でも影響力をもっている。

 Tomはゲイの人々が変えようと戦っていた法律や社会の厳しい現実に直面しながらも、男性の身体を官能的でエロティックに描くことで、社会の変容とゲイの人々の受容を促した。性の解放とともにファンタジーの世界を追求しながら、Tomはまったく新しい「ゲイの男らしさ」を描き、当時の社会がゲイ男性に押しつけていたイメージを払拭することを試みた。

  今年はTomの生誕100周年にあたる記念すべき年。キャリア全体を網羅しながら、Tomが創成期を担ったゲイ・カルチャーや、人間本来の自由についてもフォーカスする。

 会場には、1946〜1989年のあいだに制作された、日本初公開となるオリジナル作品30点を展示。さらにTomの名が一躍有名になるきっかけとなった、『Physique Pictorial』誌の表紙を飾ったドローイング2点《無題》(AGM『Men of the Forests of Finland』より、1957)、《無題》(AGM『Motorcycle Thief』シリーズより、1964)など、誌面で掲載されたドローイングも数多く紹介している。

 なお本展は、フィンランドセンター、駐日フィンランド大使館、TOM OF FINLAND財団、The Container、PARCOの共同開催。本展キュレーションは、東京を拠点にキュレーターとして活動するシャイ・オハヨン(The Container ディレクター)が担当している。