EXHIBITIONS

Nerhol「lake, bridge, days, tree」

2020.11.07 - 12.05

Nerhol Days 2020

Nerhol 彩湖 2020

 アーティストデュオ・Nerholの新作個展「lake, bridge, days, tree」が開催されている。

 Nerholは2007年、飯田竜太(1981年静岡県生まれ、2014年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術専攻修了)と田中義久(1980年静岡県生まれ、2004年武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業)によって結成。ポートレイト、街路樹、動物、水など様々なモチーフを選びながらも、一貫して私たちが日常生活を過ごすときには見落としがちな、有機物を孕んだ多層的な存在態を解き明かすことを試みてきた。

 近年では、記録として残された歴史的映像などを素材とした作品を発表。そこでは、歴史上の様々な事象を跨いだ思いも寄らないような邂逅やほつれ、ひとりの人間の一生を超え出るような出来事において逆説的に立ち上がる個人の心象などが提示され、ふたりの世界観はより多次元にわたるものへと展開されている。

 本展では、Nerholの撮影による動画から制作された作品《椿》《彩湖》や、過去に撮られた記録映像をもとにした《Tacoma》、そして、ある日の午後11時59分に検索をかけ、その日1日にウェブ上にアップされたすべての画像データをダウンロードしてつくられた《Days》の3作品で構成される。

 すべて異なる数十枚から数百枚にわたる写真を束ねてひとつの彫刻をしていくアプローチをより深め、印刷された写真紙の物質感とともにつくられた像は、Nerholだからこそ生み出すことのできるものとなっている。