EXHIBITIONS

大山エンリコイサム個展「SPECULA」

2021.10.23 - 11.20

大山エンリコイサム SPECULA #8 2021 © Enrico Isamu Oyama

 RICOH ART GALLERYでは、大山エンリコイサムの個展「SPECULA」を開催。リコー発の2.5次元印刷「StareReap(ステアリープ)」と共創した新作を公開する。

 大山は2009年に東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻を修了。ブルックリンと東京にスタジオを構えて制作。エアロゾル・ライティングのヴィジュアルを再解釈したモチーフ「クイックターン・ストラクチャー」を起点に、メディアを横断する表現を展開してきた。

 また大山は作品を取り巻く文脈、とくにその根底にあるストリートアートの批評的な可能性を探求する研究にも従事し、複数の著作物を刊行。そうした多角的な活動に取り組む作家にとって、リコー発の2.5次元印刷「StareReap(ステアリープ)」との共創は、クイックターン・ストラクチャーをさらに解体・再構築し、デジタルによるイメージの増殖・複製を繰り返しながら、作品における物質とイメージの関係性を改めて問う試みとなった。

 本展で発表する「SPECULA」シリーズは、大山の初となるデジタル作品。アラベスクや曼荼羅、カレイドスコープなどを連想させつつ、特定の文化コードを参照せずにつくられた新シリーズ18点の作品は、作家にとって新しい技術との出会いがもたらした転機となり、これまでの大山作品とはまったく異なる様式で表されている。