EXHIBITIONS

コレクション展

アンリ・マティスの挿絵本

 神奈川県立近代美術館 葉山はコレクション展「アンリ・マティスの挿絵本」を開催する。

 フォーヴィスムの中心メンバーとして知られ、その後は「ジャズ」シリーズに行き着いたフランスの画家、アンリ・マティス(1869〜1954)。マティスが挿絵本を手がけたのは1940年代に入ってからのことで、すでに南仏ニースにアトリエを移した作家は、油彩の仕事から、切り紙や版画を駆使した詩画集の制作に力を注いだ。

 今回のコレクション展では、マティスのステンシルとテキストによる作品集『ジャズ』(1947)とリトグラフによる詩画集『シャルル・ドルレアン詩集』(1950)を展示する。

 マティス特有の鮮やかな色彩と平明な線描が見事に結実した2つのシリーズは、日本画家の山口蓬春が収集し、神奈川県立近代美術館に寄贈されたもの。山口蓬春文庫としてに収められたマティスの挿絵本の仕事を、フランスの美術雑誌などとともに紹介する。マティス独自の鮮やかな挿絵と、手書き文字との調和をを楽しみたい。