束芋と中川幸夫、2人の作家による「花」との対峙。ギャラリー小柳で展覧会開催
ギャラリー小柳で展覧会「束芋→中川幸夫」が開催中。束芋によるウォールドローイングとプロジェクションを組み合わせた作品と、いけばな作家・中川幸夫の写真作品が競演する。会期は2018年3月22日〜終了日未定。
ギャラリー小柳が、束芋と中川幸夫の2人の作家による「花」との対峙をテーマとした展覧会を開催する。2018年2月10日〜3月15日に同ギャラリーで行われていた束芋個展「flow-wer arrangement」にて制作されたウォールドローイングとプロジェクションを組み合わせた作品と、「花と心中する男」の異名を持ついけばな作家、中川幸夫の写真作品が競演する。
浮世絵を思わせる色彩やタッチで日本社会や内面世界を象徴的に描く束芋は、前述の個展で、内臓や骨の一部に花をいけた「flow-wer」シリーズのドローイングを発表。本展では、同シリーズから17年8月にハマー美術館(ロサンゼルス)で発表後、個展に合わせて再制作した、ウォールドローイングとプロジェクションを掛け合わせた作品を継続して展示する。
中川幸夫は、20代でいけばなに触れ、華道家元池坊に属するも、33歳で脱退。以降12年に93歳で没するまで、生花や植物、ときには野菜まで用いる前衛的で独創的ないけばな表現を続けた。土門拳との交流から写真作品にも足を踏み入れ、1997年に荒木経惟との二人展「花淫」(ギャラリー小柳)、98年にはパリ・カルティエ現代美術財団の企画展「être nature」に写真作品15点を出展。本展ではその代表作品《チューリップ星人》《闡 ヒラク》を含む9点の写真作品を紹介する。