PARCOの広告を手がけた
山口はるみがYOSHIROTTENと
鮮烈タッグ。今夏限定の展覧会
「Harumi's Summer」を開催
人気イラストレーター・山口はるみの仕事の変遷を追う「Harumi's Summer」がギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催される。本展は、山口自身の意向で、気鋭のグラフィックアーティストでアートディレクターのYOSHIROTTENとコラボレーション。今夏限りの組み合わせに注目が集まる。会期は7月6日~8月25日。
山口はるみは1941年島根県松江市生まれ。東京藝術大学油画科を卒業後、西武百貨店宣伝部デザインルームを経てフリーランスに転身。69年のPARCO1号店(池袋)オープン当初から広告制作にイラストレーターとして参加し、一躍人気を博した。
山口がエアブラシを用いて欧米風に描いた女性たちは「Harumi Gals」と称され、広告的な戦略と絡み合いながら、新しい生き方を志向する当時の女性を大いに元気づける存在となった。画面から飛び出してきそうなほどに強く、明るく、しなやかな「Harumi Gals」は、広告という役割を終えた今日もなお、色褪せることなく、人々を魅了し続けている。
「Harumi's Summer」と題された今回の展覧会は、山口自身の発案により、気鋭のグラフィックアーティストでアートディレクターのYOSHIROTTENとコラボレーション。これまで山口が世に送り出してきた数々の名作を、YOSHIROTTENが独自の視点で切り取り再構築するという内容だ。エアブラシによる代表作をはじめ、多彩な表現技法で描かれたPARCOの「のように」シリーズや、『吉屋信子伝』(田辺聖子著)の挿絵などが展示されるという。
山口の盟友であるクリエイティブ・ディレクターの小池一子が「時代を弾くイラストレーション」と評する「山口はるみ」の仕事と、新世代のクリエイティブ・YOSHIROTTENのコラボレーションに注目が集まる。