美術家・田村友一郎が京都市立芸術大学芸術資料館の収蔵品を用いた新作インスタレーションを発表
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAが、毎年夏に開催している京都市立芸術大学芸術資料館収蔵品展の規模を拡大した特別展・田村友一郎「叫び声/Hell Scream」を開催する。本展は明治時代から現在に至るまでの京都の街について、美術家の田村友一郎とともに約8ヶ月間にわたる調査と研究を下地としてつくり上げられるもの。会期は7月21日〜8月19日。
田村友一郎は1977年富山県生まれの美術家。日本大学芸術学部写真学科卒業後、東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程を修了。2012年度文化庁新進芸術家海外派遣制度によりベルリン芸術大学の空間実験研究所に在籍した。
田村は、既存のイメージや自身で撮影した素材をサンプリングの手法を用いて作品に使用。独自の関係性を導き出し再構築することで新たな風景や物語を立ち上げようと試みる。
11年には、Google Street Viewのイメージのみで構成されたロードムービー『NIGHTLESS』が第14回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞を受賞。同作は第3回恵比寿映像祭(2012)や第57回オーバーハウゼン国際短編映画祭(ドイツ、2011)など世界各国で上映された。
近年は日産アートアワード2017やヨコハマトリエンナーレ2017での特別展示、「試論:栄光と終末、もしくはその週末 / Week End」(小山市立車屋美術館、2017 年)、「2 or 3 Tigers」(Haus der Kulturen der Welt、ベルリン、2017)、「Mode of Liaisons」(BACC バンコクアートセンター、2017)、「BODY/PLAY/POLITICS」(横浜美術館、2016)など国内外で多くの国際展や展覧会に参加している。
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAでは、毎年夏に開催している京都市立芸術大学芸術資料館収蔵品展の規模を拡大した特別展として、明治時代から現在に至るまでの京都の街について、美術家の田村とともに約8ヶ月間にわたる調査と研究を行い、収蔵品を用いた一つの展覧会をつくり上げていく。
本展において田村と@KCUAは、京都市立芸術大学の前身・京都府画学校の創立者の一人であり、煎茶道の発展に寄与したことでも知られる日本画家・田能村直入の足跡をたどりながら、新たな物語を紡ぎ出すことにより京都市立芸術大学芸術資料館収蔵品の「演出」を試みる。