絵を見るとき、あなたは何を見ているの? 栃木県立美術館の企画展で、藤田嗣治による最初期の自画像が初公開
栃木県立美術館で、どのように絵画は生まれたのか、鑑賞者はそこに何を発見するのかを探る企画展「絵を見るとき、あなたは何を見ているの?」が開催される。本展では、昨年宇都宮市内で発見された藤田嗣治による最初期の自画像も特別展示。会期は6月29日〜8月25日。
栃木県立美術館で、絵画に注目した企画展「絵を見るとき、あなたは何を見ているの?」が開催される。
本展は「顔」や「情景」といったテーマを立て、どのようにして絵画は生まれてきたのか、鑑賞者はそこに何を発見するのかを探るもの。日々目の前を通り過ぎていくたくさんの「絵」と、これまで以上に豊かに接するための方法を提示する。
本展では同館のコレクションを中心に、青木繁や清水登之、小林孝亘、ジョン・スローンなど様々な国・年代の作品を展示。「顔を見る」「物語を読む」「たいせつな場所」「どこを見ればいいの?」などの章立てで、絵画に登場するモチーフや風景に注目した構成となっている。
なかでも注目したいのは、同館の調査によりその存在が明らかになった、藤田嗣治による最初期のおかっぱ頭の自画像だ。同作は藤田がパリ滞在中の1914年、友人の画家・桑重儀一を送別する寄せ書きに描いたもので、今回が初公開となる。
これにあわせ、東京国立近代美術館が所蔵する自画像の代表作のほか、藤田作品と関連する作品の特集展示も行われる本展。会期中には藤田研究で知られる美術史家・林洋子による講演会も開催される。