旧朝香宮邸の空間で見る植物画。「キューガーデン 英国王室が愛した花々」が東京都庭園美術館で開催
「キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート」が東京都庭園美術館で開催される。本展では、英国王立植物園・キューガーデンが所蔵する18〜19世紀の貴重なボタニカルアートコレクションを紹介。会期は9月18日~11月28日。
英国王立植物園「キューガーデン」は、ユネスコ世界遺産に登録されている世界最大級の植物園。1759年にジョージ3世の母・オーガスタ皇太子妃が造った小さな庭園をはじまりとして規模を広げ、当時ヨーロッパを席巻していた啓蒙思想などを背景に、研究機関としての整備も進んだ。現在は22万点を超えるボタニカルアートを所蔵し、植物と菌類における科学的分野の研究で世界をリードしている。
そんなキューガーデンが所蔵する18~19世紀の貴重なボタニカルアートコレクション約100点のほか、シャーロット王妃が愛したウェッジウッド社のクイーンズウェアなどを展示する「キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート」が、東京都庭園美術館で開催される。会期は9月18日~11月28日。
本展は「プロローグ」にはじまり「英国王室と共に歩んだ植物画」や「シャーロット王妃がつないだ文化の開花」、植物学者が記録としてインド人画家に依頼したものをはじめエキゾチックな題材による作品の数々を紹介する「カンパニー・スクール」、18世紀に登場した「女性画家たち」、そして1787年にロンドンで創刊された学術誌の原画と手彩色銅版を展示する「カーティス・ボタニカル・マガジン」の6章で構成。
精密な描写による科学的な視点と、目を奪われるような美しさが共存するボタニカルアートの世界を、庭園のなかにたたずむ旧朝香宮邸というロケーションで楽しむ機会となる。