三菱一号館美術館の再開館を記念。「『不在』―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」が開催へ
メンテナンス休館中の三菱一号館美術館の再開館を記念した展覧会「再開館記念『不在』―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」が開催される。会期は11月23日〜2025年1月26日。
メンテナンスによる長期休館を経て、11月23日に再オープンが決定している三菱一号館美術館。その再開館を記念した展覧会「再開館記念『不在』―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」が同日より開催される。
本展では、同館コレクションの核でもあるアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864〜1901)の作品を改めて展示するとともに、フランスを代表するアーティストのソフィ・カル(1953〜)を招聘し、その創作活動を紹介するものとなる。
カルは、長年にわたり「喪失」や「不在」をテーマに制作活動を行ってきたアーティストだ。いっぽうで、ロートレックは、「不在」と表裏一体の関係にある「存在」について興味深い言葉を残している。
「人間だけが存在する。風景は添え物に過ぎないし、それ以上のものではない。」
会場では、同館のコレクションからロートレックによるポスター32点(バージョン違いを含む)とともに、刷りの異なる2点の《ロイ・フラー嬢》(1893)をはじめとする主要版画作品も公開。さらに、フランス国立図書館から借用した版画作品11点を加えた136点を展示し、ロートレックの作品を「不在」と「存在」の視点からとらえ直す機会を生み出すという。
カルに関しては、2020年にコロナ禍で来日が叶わず中止となったコラボレーション展示が4年の年月を経て実現するかたちとなる。同館のコレクションのなかからオディロン・ルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》に着想を得て制作し、同館に寄贈した作品が世界初公開されるほか、代表的なシリーズ《なぜなら》《あなたには何が見えますか》《監禁されたピカソ》、《フランク・ゲーリーへのオマージュ》なども展示。「不在」を主題とした多様な創作活動が紹介される予定だ。
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