「中林忠良銅版画展」で、日本を代表する銅版画家の画業を回顧する
紫綬褒章や瑞宝中綬章を受賞した銅版画家・中林忠良の個展「中林忠良銅版画展―腐蝕の海/地より光へ」が川越市立美術館で開催される。会期は10月28日〜12月10日。
銅版画家・中林忠良(1937〜)は、63年に東京藝術大学油画専攻を卒業後、同大学の大学院版画専攻に進学。89年に同大学の教授となった中林は、後進の指導や日本版画協会において重要な役割を担い、2003年には紫綬褒章、14年には瑞宝中綬章を受賞した。
「すべて腐らないものはない」という観念のもと、モノクロームで表現される銅版画の世界を追求してきた中林。その原風景となっているのは、疎開先で体験した雪深い風景だという。
本展では、作家の作品を一堂に展示。61年以来、56年間にも及ぶ画業を振り返る。