アピチャッポン・ウィーラセタクン《フィーバー・ルーム》の東京初公演も。国際交流基金アジアセンターが「響きあうアジア 2019」を開催
2014年に設立された国際交流基金アジアセンター。その5年間の活動を総括する文化事業「響きあうアジア 2019」が、今年の夏に開催されることが発表された。
国際交流基金アジアセンター(以下、アジアセンター)は、外務省の外郭団体である独立行政法人国際交流基金の内部に設置された時限的ユニット(2020年に終了予定)。日本と東南アジアの芸術・文化交流を事業の軸にしており、これまで美術や映画、舞台芸術など様々な分野で1525件の交流を実施してきた。2017年に森美術館と国立新美術館で開催された「サンシャワー 東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」もこの事業の一環だ。
そんなアジアセンターが設立5年目の節目として、2019年夏をメインの会期に、東京都内と東南アジア3都市(ジャカルタ、ハノイ、バンコク)で文化の祭典「響きあうアジア 2019」を開催する。
響きあうアジア 2019は、アジアセンターの活動を幅広く紹介するもので、「舞台芸術」「スポーツ」「映画」「社会課題とアート」「日本語パートナーズ」の5分野でプログラムを展開する。
舞台美術では、タイの世界的映画監督であるアピチャッポン・ウィーラセタクンが初めて手がけた舞台作品《フィーバー・ルーム》(2015)を東京芸術劇場で上演。同作は17年に横浜のTPAM(国際舞台芸術ミーティング)でも上演され、高い評価を得たが、今回は東京での初演となる。
またチェルフィッチュ主宰の岡田利規がタイ文壇で注目を浴びるウティット・へーマムーンの小説を舞台化。『プラータナー:憑依のポートレート』がバンコクとタイでの上演を経て凱旋公演される。